監修:葬祭ディレクター1級 竹下

弔事のギフト・のしのマナー|表書き・品物選び・カタログギフト活用

葬儀や法事の準備で、多くの方が最後まで迷うのがギフト(贈答品)の選び方です。

「のし紙の表書きは何と書けばいいのか」「贈ってはいけない品はあるのか」「カタログギフトは失礼にならないか」——普段の贈り物とは違うルールがあるため、判断に迷うのは当然のことです。

この記事は、佐世保市で香典返しや法要の引き出物を準備する方に向けて、のし紙のルール、品物選びの基準、カタログギフトの使い方、金額帯ごとの考え方までを実務目線で整理します。

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まず整理——弔事のギフトは3種類ある

弔事の贈答品には、性質の異なるものが3つあります。混同しやすいので、最初に整理しておきましょう。

第一に、会葬御礼。葬儀・告別式に参列いただいた方全員へ、当日その場でお渡しする品です。香典の有無にかかわらず、参列へのお礼としてお渡しします。

第二に、香典返し。葬儀でいただいた香典に対するお返しです。忌明け後に、忌明けの挨拶状を添えて贈るのが基本で、金額は「半返し」=香典金額の2分の1程度が目安です。詳しくは佐世保市の香典返しガイドをご覧ください。

第三に、法要の引き出物(返礼品)。四十九日や一周忌などの法要に参列いただいた方へ、当日お渡しする品です。相場は2,000〜5,000円程度とされます。詳しくは佐世保の法事の引き出物・返礼品ガイドをご覧ください。

それぞれ渡す場面と金額の考え方が異なりますが、のし紙のルールと品物選びの基準は共通しています。以下で見ていきましょう。

のし紙(掛け紙)の基本

弔事の贈答品には、のし紙(正確には掛け紙)をかけます。慶事用と混同しないよう、次の点を押さえてください。

水引の色は、黒白または双銀が基本です。地域によっては黄白を用いることもあり、関西〜西日本の一部ではこの慣習が残っています。判断に迷う場合は、地域の慣習に詳しい方や葬儀社に確認しましょう。

水引の結び方は、結び切りです。「一度きりであってほしい」という意味が込められています。蝶結び(花結び)は「何度あってもよい」という意味になるため、弔事では用いません。

のし(熨斗)は付けません。のしはもともと慶事の飾りであるため、弔事の掛け紙には印刷されていないものを使います。

掛け方は、包装紙の内側にかける「内のし」が弔事では一般的とされています。控えめに贈るという意味合いによるものです。

表書きの書き方——「志」が最も広く使える

のし紙の上段に書く表書きは、場面によって使い分けます。

「志」——最も広く使われる表記です。香典返し、法要の引き出物、いずれにも使えます。宗派を問わず用いられるため、迷ったらこれを選べば失礼にはなりません。

「粗供養(そくよう)」——法要の引き出物で用いられる表記です。西日本を中心に使われています。

「茶の子」——同じく法要の引き出物で用いられる地域があります。

「満中陰志(まんちゅういんし)」——四十九日の忌明けに贈る香典返しで、主に関西で用いられる表記です。

下段(名入れ)は、施主の姓、または「○○家」と入れるのが通例です。フルネームを入れる場合もあります。

なお、浄土真宗では戒名ではなく「法名」と呼ぶなど、宗派によって用語や慣習が異なります。判断に迷う場合は、菩提寺や葬儀社に確認するのが確実です。

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品物選びの基準——「消えもの」が原則

弔事のギフトは、「消えもの」と呼ばれる、使ったり食べたりしてなくなるものが基本です。不祝儀を後に残さないという考え方によるものです。

定番の品は次のとおりです。

飲食品では、お茶、海苔、椎茸、調味料、菓子折り、乾麺など。日持ちがして、かさばらないものが好まれます。

日用品では、タオル、シーツ・タオルケットなどの寝具類、石けん・洗剤など。実用性が高く、どのご家庭でも使えるものが選ばれます。

避けたほうがよい品物

一方、弔事の贈答には避けるべきとされる品があります。

慶事を連想させるもの——鰹節、昆布、紅白のもの。これらは祝い事の象徴とされるため、弔事の返礼には不向きです。

四つ足生臭もの——肉や魚。仏教では殺生を連想させるため避けられます。

お酒——祝いの席を連想させるため、弔事の返礼品としては一般的ではありません。

このほか、刃物(縁を切る)、(苦・死を連想)なども、贈り物全般で避けられる品とされています。

ただし、これらの慣習は地域や家庭によって考え方の幅があります。地域の慣習が強く残る場合は、それに従うのが無難です。

持ち帰りへの配慮——佐世保ならではの視点

法要の引き出物のように当日お渡しする品では、持ち帰りやすさが実務上とても重要です。

佐世保市は坂が多く、公共交通の便もエリアによって差があります。法要には高齢のご親族が集まることも多く、会食の後に荷物を持って移動していただくことになります。

したがって、重いもの(瓶詰め、缶詰の詰め合わせ)、かさばるもの(寝具類)、割れやすいものは、当日お渡しする品としては避けたほうが親切です。軽量でコンパクトな品を選ぶことが、そのまま参列者への配慮になります。

なお、移動そのものの負担を減らす方法もあります。メモリードでは送迎バスをご用意しており、駅・ご自宅・会食会場など、必要な場所へ柔軟に送迎できます。15名以上のご利用で無料です。

カタログギフトという選択肢

近年、弔事のギフトとして定着したのがカタログギフトです。

利点は3つあります。第一に、相手に選んでいただけること。好みが分からない方や、ご家庭の事情が分からない方にも配慮できます。第二に、軽くて持ち帰りやすいこと。前述の持ち帰りの負担が解消されます。第三に、金額帯を細かく設定できること。香典の額に応じた振り分けがしやすくなります。

「カタログギフトは失礼ではないか」と心配される方もいますが、現在では弔事の返礼として広く受け入れられています。特に、幅広い年代・世帯構成の方へ贈る場合には、むしろ合理的な選択といえます。

ただし、目上の方や、故人が特にお世話になった方へは、カタログではなく具体的な品を選ぶという判断もあります。相手との関係性に応じて使い分けるとよいでしょう。

金額帯ごとの選び方

弔事のギフトは、金額帯ごとに品物を決めておくと準備が格段に楽になります。

2,000〜3,000円程度——法要の引き出物の標準的な帯です。お茶や菓子の詰め合わせ、タオルセット、この価格帯のカタログギフトなどが選ばれます。

3,000〜5,000円程度——法要の引き出物のやや上の帯、または5,000〜10,000円の香典をいただいた方への香典返しにあたります。

5,000〜10,000円程度——1万〜2万円の香典をいただいた方への香典返しの帯です。品質のよいタオルセット、上質なお茶、中位のカタログギフトなどが該当します。

10,000円以上——高額の香典をいただいた方へ。ただし、高額の香典には「葬儀費用の足しにしてほしい」という援助の意図が含まれていることも多いため、機械的に半返しをせず、3分の1程度とする調整も実務では行われます。

この帯を決めておけば、あとは香典帳を見て振り分けるだけです。実務的な手順としては、香典開きをしてから芳名カードの右上に金額を記載し、その下にカタログから商品を選んで記入していくと整理しやすくなります。

挨拶状を添える

香典返しには、忌明けの挨拶状を添えます。品物だけを送るのは、本来の趣旨からすると不十分です。

挨拶状に盛り込む内容は、会葬と香典へのお礼無事に忌明けの法要を終えたご報告香典返しの品を送った旨、そして今後も変わらぬお付き合いをお願いする言葉です。

書式には慣例があります。句読点を用いない時候の挨拶を省く「重ね重ね」「たびたび」といった重ね言葉を避けるといった点です。文面は葬儀社や返礼品店で用意されたものから選べることが多いため、無理にご自身で作成する必要はありません。

喪中のお中元・お歳暮はどうするか

弔事に関連してよく尋ねられるのが、喪中期間のお中元・お歳暮の扱いです。

結論として、お中元・お歳暮は「お祝い」ではなく日頃の感謝を表す贈り物であるため、喪中でも贈って差し支えないとされています。贈る側・受け取る側のどちらが喪中であっても同様です。

ただし、四十九日を過ぎていない時期は避けるのが配慮とされます。時期がかかる場合は、「暑中見舞い」「残暑見舞い」「寒中見舞い」として時期をずらして贈る方法があります。

なお、この場合ののし紙には紅白の水引を用いないのが無難です。無地の短冊や白無地の奉書紙を用い、表書きを「御中元」「御歳暮」とします。

準備を楽にする3つの工夫

弔事のギフトは、件数が多いほど負担が大きくなります。実務的な工夫を3つ紹介します。

第一に、金額帯ごとに品物を決めておくこと。前述のとおり、帯を設定しておけば振り分けは機械的に進みます。

第二に、手配を一本化すること。品物の手配、のし紙の名入れ、挨拶状の印刷、宛名書き、発送まで任せられれば、ご遺族の作業は住所リストの提供だけで済みます。

第三に、法要の準備とまとめて相談すること。四十九日法要の会場・料理・引き出物と香典返しは、同じ時期に検討する項目です。別々に手配するより、まとめて相談したほうが手間も費用も見通しが立てやすくなります。

メモリードでは、法要の準備から返礼品までワンストップで対応しています。ご依頼前に総額を明示し、プラン外の費用が発生する場合は必ず事前にご説明します。見積もりは完全無料です。

相続税との関係

補足として、税務上の扱いにも触れておきます。

相続税の計算では、遺産総額から葬儀費用を控除できます。控除できるのは、故人の葬儀にかかった費用(葬儀社や寺院に支払った費用、接待費用など)です。

一方、葬儀後に行われる初七日、四十九日などの法要の費用や、香典返しの費用は控除に含まれません。法要の引き出物も同様です。相続税の申告が必要な規模の場合は、この線引きにご注意ください。詳しくは佐世保市の不動産相続ガイドで解説しています。

よくある質問

「のし紙の表書きは何と書けばよいですか」という質問には、「志」が最も広く使え、宗派を問わないとお答えしています。法要の引き出物では「粗供養」「茶の子」、関西では「満中陰志」も用いられます。

「水引の色は何がよいですか」という質問には、黒白または双銀の結び切りが基本とお答えしています。地域によっては黄白を用いる場合もあります。

「贈ってはいけない品はありますか」という質問には、慶事を連想させる品(鰹節・昆布・紅白のもの)、四つ足生臭もの(肉や魚)、お酒は避けるとお答えしています。

「カタログギフトは失礼ではないですか」という質問には、現在では弔事の返礼として広く受け入れられているとお答えしています。軽くて持ち帰りやすく、相手が選べる利点もあります。

「喪中にお中元を贈ってもよいですか」という質問には、お祝いではなく感謝を表す贈り物なので差し支えないとお答えしています。ただし四十九日を過ぎていない時期は避け、時期をずらして暑中見舞いなどとする配慮もあります。

この記事のまとめ

弔事のギフトには、会葬御礼・香典返し・法要の引き出物の3種類があり、渡す場面と金額の考え方が異なります。一方で、のし紙のルールと品物選びの基準は共通です。

のし紙は黒白または双銀の結び切り、表書きは「志」が最も広く使えます。品物は「消えもの」を基本に、慶事を連想させる品・肉や魚・お酒は避けます。佐世保では坂道の移動もあるため、持ち帰りやすさへの配慮も大切です。

準備を楽にするには、金額帯ごとに品物を決めておく手配を一本化する法要の準備とまとめて相談する——この3つが有効です。

品物選びからのし・名入れ、挨拶状、発送まで、まとめてご相談いただけます。

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※のし紙の水引・表書きの慣習は、地域・宗派により大きく異なる場合があります。特に水引の色(黒白/黄白)や表書きの表記は地域差が大きいため、実際の対応は地域の慣習や菩提寺の意向を優先してください。相続税の取り扱いは税務署または税理士にご確認ください。送迎バスの無料条件(15名以上)はメモリード佐世保の法事プランの案内に基づきます。

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