監修:葬祭ディレクター1級 牧 和彦

筑慈苑の葬斎施設で葬儀を行うガイド|式から火葬まで一か所で完結

筑紫野市大字山家の火葬場「筑慈苑(ちくじえん)」には、あまり知られていない選択肢があります。葬斎施設(式場)が併設されており、通夜・葬儀を行うことができるのです。

管内利用なら通夜26,180円・葬儀15,700円という低廉な使用料で、式から火葬まで移動なく完結する——特に地元・筑紫野市民にとって、費用と負担を大きく抑えられる可能性のある方法です。一方で、「1室のみ」という大きな制約もあります。

この記事は、筑慈苑の葬斎施設の使い方に特化して、料金・時間区分・予約の実情・向き不向きを解説します。筑慈苑の火葬そのものについては筑紫野市の火葬場「筑慈苑」ガイドをご覧ください。

【葬斎施設の利用もご相談ください】
予約状況の確認から、空いていない場合の代替会場まで、ワンストップでご提案します。
筑紫野市の葬儀・家族葬|メモリード / 24時間365日:092-513-0274

葬斎施設とは——火葬場に併設された公営の式場

筑慈苑は、筑紫野市・春日市・大野城市・太宰府市・朝倉郡筑前町の5市町が共同運営する公営火葬場です。福岡市の刻の森(火葬専用)と異なり、筑慈苑には葬斎施設という式場が併設されています。

つまり筑慈苑では、通夜を行い、翌日に葬儀・告別式を行い、そのまま同じ敷地内で火葬する——という一連の流れを、一か所で完結できます。霊柩車での移動が発生せず、参列者の移動負担も車両費もかかりません。

公営施設のため使用料も低廉です。この「式まで行える公営施設が市内にある」ことは、筑紫野市民が持つ大きな選択肢のひとつです。

使用料——管内なら通夜26,180円・葬儀15,700円

葬斎施設の使用料は次のとおりです(公表値・2024年10月時点)。

区分単位管内利用管外利用
通夜1夜26,180円88,170円
葬儀1回15,700円57,620円
法要等1回2,080円4,460円
延長(1時間ごと)1回2,080円4,900円

管内利用(故人の住民票が構成5市町にある場合)なら、通夜と葬儀を合わせても41,880円です。民営ホールの式場使用料と比べて大幅に低く、費用を抑えたいご家庭には魅力的な水準です。

これに火葬料(管内25,000円・10歳以上)と待合室(和室2,080円/洋室1,560円・管内)を加えても、施設利用の合計は7万円前後に収まります。もちろん、祭壇・棺・飲食・返礼・人件費などの葬儀社費用は別途必要ですが、「場所代」を大きく圧縮できるのがこの選択肢の核心です。

時間区分——通夜は15時から翌朝9時まで

葬斎施設には明確な時間区分があります。

通夜(1夜)は午後3時から翌日の午前9時まで。夕方からの通夜式と、その後の夜通しの付き添いに対応する時間設定です。葬儀(1回)は午前9時から午後2時まで。午前中に告別式を行い、午後の早い時間に出棺・火葬へ移る流れです。法要等(1回)は午後2時から午後5時までで、火葬後の初七日法要などに使えます。時間を超える場合は延長料金(1時間ごと2,080円・管内)がかかります。

同じ敷地内で火葬するため、柩受入時間(午前9時30分〜午後4時)への「移動の逆算」が不要です。告別式から火葬への流れが、時間的に最も無理のない形で組めます。

最大の制約——「1室のみ」という現実

ここまでの利点の一方で、葬斎施設には大きな制約があります。式場は1室しかありません

筑慈苑は5市町(人口数十万人規模の圏域)から利用が集まる施設です。1室しかない葬斎施設は、当然ながら予約が重なりやすく、希望日に確保できないことが少なくありません。葬儀は日程を長く延ばせないため、「空いていたら使える」というのが実情に近い認識です。

また、休業日(1月1日と春季・秋季各1日)には利用できません。友引明けなど火葬が混み合う日は、葬斎施設も同様に競争が激しくなります。

したがって、葬斎施設を第一希望にする場合も、必ず代替会場を想定しておくことが現実的です。この点、市内に自社ホール(メモリードホール筑紫野美しが丘)を持ち、筑慈苑の予約実務にも通じた葬儀社に相談すれば、空き状況を踏まえて「葬斎施設が取れればそちら、難しければ美しが丘」という柔軟な計画が立てられます。

設備面で知っておきたいこと

葬斎施設は公営施設であり、設備は簡素です。控室は2室利用でき、通夜の夜を過ごすことはできますが、民営ホールのようなベッドルーム・喫茶コーナー(24時間フリードリンク)・法事室といった快適性は期待できません。

また、筑慈苑は山あいに位置するため、公共交通でのアクセスは限られます(西鉄筑紫駅からタクシー約10分、JR原田駅から約15分)。参列者は車での来場が基本になります。

「費用と移動負担を抑える」ことを優先するか、「設備の快適さと立地」を優先するか——これが葬斎施設と民営ホールの分かれ目です。

葬斎施設が向いているケース

これまでの内容を踏まえると、葬斎施設が向いているのは次のようなケースです。

第一に、少人数の家族葬・一日葬です。参列者が近親者のみで、設備の快適性より費用と簡素さを優先したい場合に適しています。第二に、高齢の参列者が多い場合です。式から火葬までの移動がないことは、身体的な負担の軽減に直結します。第三に、費用を最大限抑えたい場合です。式場使用料と車両費を大きく圧縮できます。

逆に、参列者が多い一般葬、遠方からの参列者が多い場合、通夜での宿泊・滞在の快適さを重視する場合は、民営ホールのほうが適しています。会場全体の比較は筑紫野市の葬儀場・ホールの選び方をご覧ください。

葬斎施設で行う場合の一日の流れ

実際の流れをイメージしてみましょう。

1日目、ご臨終後に葬儀社へ連絡し、搬送・安置します(筑慈苑の霊安室=24時間ごと2,080円・管内も利用可)。葬儀社が葬斎施設と火葬の予約を確認・手配します。2日目の午後3時以降、葬斎施設で通夜を営み、控室で夜を過ごします。3日目の午前、同じ式場で葬儀・告別式を行い、午後2時までに式を終え、そのまま敷地内で火葬へ。待合室で過ごした後に収骨し、午後2時以降は法要等の時間区分で初七日法要を営むこともできます。

この間、霊柩車での移動は一度もありません。「移動ゼロの葬儀」が、葬斎施設を使う最大の特徴です。

予約のコツ——葬儀社経由で早く動く

葬斎施設の予約は、火葬の予約と同様、通常は葬儀社を通じて行います。1室のみのため、判断が早いほど確保の可能性が高まります

ご逝去後、葬儀社への最初の連絡の時点で「筑慈苑の葬斎施設を使いたい」という希望を伝えれば、葬儀社が空き状況を即座に確認し、取れる日程で通夜・葬儀・火葬を一体で組みます。取れない場合も、その場で美しが丘のホールなど代替案を提示できるため、日程が無駄に延びません。

メモリードは筑紫エリアで8斎場を運営し、筑慈苑の予約実務にも精通しています。「まず葬斎施設の空きを確認し、だめなら自社ホール」という二段構えの相談が一度の連絡で完結します。

費用の全体像——「場所代」以外は必要

誤解のないよう強調しておきたいのは、葬斎施設の使用料が安くても、葬儀そのものの費用(祭壇・棺・飲食・返礼・人件費・お布施)は別途必要だという点です。

葬斎施設はあくまで「場所」であり、祭壇の設営、司会進行、料理や返礼品の手配は葬儀社が行います。総額は、葬儀社のプラン費用+葬斎施設・火葬の使用料+お布施で構成されます。「葬斎施設なら4万円で葬儀ができる」わけではないことに注意してください。

それでも、式場使用料と車両費を圧縮できる効果は小さくありません。総額でどれほど変わるかは、筑紫野市の葬儀費用相場を踏まえ、見積もりで比較するのが確実です。両パターン(葬斎施設/美しが丘ホール)の見積もりを並べて検討することもできます。

給付金も変わらず受け取れる

葬斎施設で葬儀を行った場合も、給付金は変わらず申請できます。故人が筑紫野市の国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入していた場合は葬祭費(後期高齢者は福岡県内一律3万円)、社会保険なら埋葬料(全国一律5万円)です。申請期限は葬祭を行った日の翌日から2年以内。詳しくは筑紫野市の葬儀後の手続き・葬祭費ガイドをご覧ください。

民営ホールとの費用・体験の比較表

葬斎施設と美しが丘のホールを、判断材料になる観点で並べてみます。

観点筑慈苑 葬斎施設メモリードホール筑紫野美しが丘
式場使用料通夜26,180円+葬儀15,700円(管内)プランに会場使用料込み
火葬場への移動なし(同一敷地)車で移動(市内のため短時間)
式場数1室のみ(予約競争あり)1室(8斎場網で代替提案可)
収容規模少人数向き10〜50名(最大80名)
控室・設備控室2室(簡素)親族控室・ベッドルーム・喫茶コーナー・法事室
アクセス車が基本(駅からタクシー)各方面から来館しやすい立地・駐車13台

「費用と移動負担の最小化」なら葬斎施設、「設備の快適さと確実な日程」ならホール、というのが大まかな整理です。実際には空き状況が決め手になることも多いため、両にらみで相談するのが現実的です。

太宰府市・春日市・大野城市の方も利用できます

葬斎施設は筑紫野市民専用ではありません。管内料金が適用されるのは構成5市町(筑紫野市・春日市・大野城市・太宰府市・筑前町)の住民全員です。太宰府市・春日市・大野城市にお住まいの方も、同じ管内料金で利用できます。

ただし、市外から筑慈苑への移動が伴うため、「移動ゼロ」の利点をフルに享受できるのは、やはり地元・筑紫野市民です。他市の方は、自宅近くのホールで式を行い火葬のみ筑慈苑という形と、葬斎施設で完結する形を、参列者の移動負担を軸に比較するとよいでしょう。

よくある質問

「筑慈苑で本当に葬儀ができるのですか」という質問には、葬斎施設が併設されており、通夜(午後3時〜翌午前9時)・葬儀(午前9時〜午後2時)を行えるとお答えしています。「使用料はいくらですか」という質問には、管内利用で通夜26,180円・葬儀15,700円、合わせて41,880円とお答えしています。「希望日に使えますか」という質問には、1室のみのため予約が重なりやすく、代替会場を想定した二段構えをおすすめするとお答えしています。「設備はホールと同じですか」という質問には、公営施設のため簡素で、控室2室はあるがベッドルームや喫茶コーナーなどの快適性は民営ホールに及ばないとお答えしています。

この記事のまとめ

筑慈苑の葬斎施設は、式から火葬まで移動ゼロ・低廉な使用料という、筑紫野市民ならではの選択肢です。一方で1室のみという制約があるため、「取れれば葬斎施設、難しければ市内ホール」という二段構えで計画するのが現実的です。

少人数で、費用と移動負担を抑えた見送りを考えている方は、まず空き状況の確認からご相談ください。地域の実務に精通したスタッフが、最適な形をご提案します。

葬斎施設の利用・代替会場のご相談はこちら
予約状況の確認から見積もり比較まで、ワンストップで対応します。
筑紫野市の葬儀・家族葬|メモリード092-513-0274


※葬斎施設・火葬の使用料、利用時間、休業日は変更される場合があります。最新情報は筑慈苑施設組合(092-926-1892)の公式情報をご確認ください。本記事の料金は公表値(2024年10月時点)に基づきます。

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